- HOME>
- 健康診断で見つかりやすい病気
健診で見つかりやすい病気とは
健康診断で発見される病気の多くは「隠れ病気」と呼ばれるものです。これらは目立った症状がなく、普段の生活では気づきにくいものばかり。犬や猫は本能的に痛みや不調を隠すため、飼い主さまが見ていても異変を察知できないことがあります。
そのため、血液検査・画像検査・身体検査などをおこなう健康診断はとても大切です。早期に病気を見つけられれば、治療の選択肢が広がり、寿命を延ばすことにもつながります。
犬・猫に共通して見つかりやすい病気
心不全
心臓の働きが弱まり、十分な血液を全身に送れなくなる病気です。特に小型犬では僧帽弁閉鎖不全症、猫では肥大型心筋症が多く見られます。発見が遅れると突然死のリスクもあるため、聴診やエコー検査による早期発見が重要です。
腎不全(慢性腎臓病)
高齢の猫に特に多く、腎臓が75%以上機能を失うと症状が出始めます。初期は元気に見えても、血液検査や尿検査で異常が分かることが多い病気です。早期発見で進行を遅らせる治療が可能になります。
肝臓病(肝炎・脂肪肝など)
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、症状が出にくいのが特徴です。血液検査で肝酵素の数値が上昇して初めて異常に気づくことが多く、放置すると肝不全や黄疸につながります。
甲状腺機能の異常
犬
甲状腺ホルモンが不足する「甲状腺機能低下症」が多く、元気がない・体重増加・皮膚トラブルなどが見られます。
猫
逆にホルモンが過剰になる「甲状腺機能亢進症」が多く、食欲旺盛なのに体重が減る・多飲多尿・活発すぎるなどの症状が出ます。
クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)
副腎皮質ホルモンが過剰に分泌される病気です。多飲多尿や脱毛、皮膚の薄さなどが特徴で、進行すると免疫力が下がり感染症にもかかりやすくなります。
尿石症(膀胱結石・腎結石)
尿路に石ができる病気で、レントゲンや超音波検査で発見されます。特にオス猫は尿道が詰まりやすく、命に関わる緊急事態になることもあるため注意が必要です。
腫瘍(がん)
皮膚のしこりや内臓の腫瘍なども、健康診断で偶然見つかることがあります。早期の段階で発見できれば手術や治療が可能で、予後も良好になるケースがあります。
健康診断で分かること
問診・視診・触診・聴診
体の外側や心音の異常をチェック
当院では、健康診断においてこの「問診・視診・触診・聴診」をとても重要だと考えているため、時間をかけて丁寧におこなうように心がけております。
血液検査
内臓の働きや炎症を数値で確認
尿検査・便検査
腎臓や消化管、感染症の有無を確認
レントゲン検査
骨格や内臓の形に異常がないか調べる
エコー検査
心臓病や腫瘍を早期発見
歯科チェック
歯周病や口腔内腫瘍の兆候を確認
病気が見つかったときは
早期に発見できれば、治療の選択肢が広がり、生活の質を維持することができます。
- 定期的な検査で進行を防ぐ
- 食事療法やサプリメントで体をサポート
経過観察だけでも「備え」となり、
いざという時にすぐ対応できます
飼い主さまにできること
- 年1回、シニア期(7歳以上)は年2回の健康診断を心がけましょう
- 「若いから大丈夫」と思わず、若齢でも先天的な病気が隠れていることがあります
- 検査結果は記録して比較できるようにしましょう
- 動物病院と信頼関係を築き、何でも相談できる環境を整えておくことが大切です
見えない病気を見つけるのが健康診断の力
犬や猫の健康診断は「何か異常があるときに受けるもの」ではありません。
元気に見える今こそ受けるべきものです。
隠れた病気を早く見つけ、治療や生活改善につなげることで、愛犬・愛猫と穏やかな生活を長く続けることができます。はしもと吹田アニマルクリニックでは、ペットに負担の少ない健診を各種ご用意しています。ご希望やご予算に応じたプランもご提案いたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。
健康診断・検診について詳しく見る
